HIITとは
HIIT (High Intensity Interval Training)
日本語では『高強度インターバルトレーニング』と言います。
インターバルトレーニングというのは、
比較的高い強度の運動を、回復時間をはさんで繰り返し行うトレーニング方法です。
古くは、1950年代から主に陸上長距離走やクロスカントリースキーなど、
持久系種目のアスリートの間で用いられてきました。
科学的な報告としては、1959年のReindellの報告(ドイツ語)が初とされています。
ずっと昔から行われていた方法が、
科学的な有効性がさらに証明されて、近年様々な種目に広がってきました。
『高強度』については、特に決まったものはありません。
1つの目安として「30秒で、動けなくなるくらいきつい運動」を考えてください。
心拍数を目安にする場合は最大心拍数の90%前後です。
![](https://www.hajimari-body.com/wp-content/uploads/2021/01/pexels-ketut-subiyanto-4436355-320x180.jpg)
そしてインターバルトレーニングなので、休憩時間を設けてください。
ただし、息が整う前に次のトレーニングを始める必要がありますので、
休みすぎないようにしてくださいね。(10〜20秒が1つの目安です)
これを3〜10セット行います。
高強度の30秒前後の運動
10〜20秒の休憩
3〜10セット
HIITの効果
以前は、低い強度で長時間行うトレーニング方法(high-volume、low-intensity)が、
持久力(有酸素運動能力)向上の要と考えられてきました。
マラソンの練習で行う、LSD(long slow distance)がその代表ですね。
しかし近年では、高強度インターバルトレーニング HIIT(low-volume、high-intensity)は、
無酸素運動能力の向上だけでなく、
有酸素運動能力も向上させることもわかっています。(Laursen PB, et al. 2002)
短い時間のトレーニングながら、
長時間動き続けなければならない競技(マラソン、サッカー、バスケなど)にも有効な練習です。
また、HIITがダイエットに有効とメディアでも紹介されていますが、
『運動後余剰酸素消費量(EPOC: Excess Post-exercise Oxygen Consumption)』
運動した後にも酸素消費量増加が続く(脂肪が燃え続ける)ことが1つの理由です。
EPOCについては下の記事を読んでみてください。
![](https://www.hajimari-body.com/wp-content/uploads/2020/12/ginny-rose-stewart-UxkcSzRWM2s-unsplash-320x180.jpg)
日本から生まれたタバタトレーニング
タバタトレーニングというトレーニング方法が、海外でも有名です。
これは立命館大学の田畑泉先生が考案したもので、
20秒の運動と10秒の休息を1セットとして、
8セットで疲労困憊に至るインターバル運動を行います。
HIITの1つの方法です。
ここで重要なのが『疲労困憊に至るインターバル運動』というところですね。
8セットでここまで追い込むトレーニングはかなりきついですが、とても有効です。
HIITの注意点
HIITを行う際に注意点があります。
まず、HIITを行う前に、必ず準備運動を行ってください。
また、高強度であるため、血圧や脈拍が上がります。
運動の内容によって、関節への負荷が強くなります。
- ご高齢
- 病気があり治療中
- 高度の肥満
- 運動時に痛みがある
このような方は医師に相談のうえ、無理をせず、
適切な負荷の運動から始めるようにしてください。
おわりに
HIITを知ると時間がないから運動できないは言い訳にできませんね。
一人で毎回追い込むのは大変なので、
トレーナーや仲間と一緒に行うのが、継続の秘訣かもしれません。