有酸素運動は細かく分けて運動しても効果あり！
1日にどのくらいの有酸素運動をすればいいでしょうか。
アメリカスポーツ医学会の基準では、
1日30分以上の運動が望ましい
とされています。（Haskell WL, et al. Med Sci Sports Exerc, 2007）
これは一回にまとめて30分行う、ということではなく、
少しずつに分けても有効である、と言われています。
以前は、有酸素運動は20分以上続けて行わなければ脂肪は燃えないと言われていましたが、
これは間違いでした。
1日に10分以上の運動を、複数回行うことでも、
十分に脂肪の燃焼と健康の維持ができます。
週2回に運動をまとめても効果あり
分けて運動することでも効果はありますが、
仕事や家族のことで、
なかなか「細々とした時間が作れない」という方もいますよね。
「週末にまとめてやった方が自分に合う」という方もいると思います。
2017年の研究によると、
毎日30分に換算できる運動を、週末にまとめて行っても十分に効果があるそうです。
つまり、週末に2回、各90分間の運動を行っても、
1日30分の運動を週6日行ったのと同じ効果が得られたそうです。（Gary O, et al. JAMA Intern Med, 2017）
まとめてでも、細かく分けてでも、
継続性のある運動習慣が一番大切ということですね。
運動後の余剰燃焼を活用しよう
有酸素運動を一度に長い時間続けた方が、早く痩せる気がしますね。
ただ、一概にそうとは言えません。
有酸素運動を終えた直後には、体内で余剰燃焼が生じています。
これは『運動後余剰酸素消費量（EPOC: Excess Post-exercise Oxygen Consumption）』と呼ばれ、
運動後も安静時消費カロリー量が上がっている状態です。（Gaesser GA, et al. Med Sci Sports Exerc, 1984）
およそ2〜4時間続くと言われています。
つまり、短時間の運動を1日に複数回行うと、その間のEPOCの効果が多く得られる可能性があります。
座っている時間を減らしてみよう
太っている人ほど1日の中で座っている時間が長いそうです。
家事、通勤、買い物など運動以外の生活活動による代謝（非運動性身体活動時代謝 NEAT: nonexercise activity thermogenesis ）も、
太っている方は低いという報告もあります。
ずっと座っている人と、そうでない人の、
その消費カロリーの差は1日350kcalにもなるそうです。（James AL, et al. Science, 2005）
週5日、1週間で考えると、1750kcal！
成人の1日摂取カロリーにも相当します。
1日食べた分のカロリーが立ち続けるだけで1週間で消費されます。
体重が多めで座っている時間が長い人は、生活習慣を見直して、
ちょっとでもいいので、「立って動く時間作り」から始めてみましょう！
おわりに
運動時間にはベストはなく、自分が継続できる形を見つけましょう。
ちょっとの習慣作りが自分のカラダを変えていきます。
